今日であの日から1年。
この1週間、震災報道ばかりで、当事者である我々はその映像を見るたびに心があの時に「引き戻される」感じだった。
この1週間お会いした生徒さんもみな口々に「引き戻される」という言葉を多用していた。
まだ、私たちは振り返る時期に至っていないのだ。あの時の、恐怖、絶望に引き戻されてしまう。
この1年、福島に住んでいて感じたこと。
みな、口々に「原発さえなかったら・・・」という。そのあとの・・・の言葉は呑みこんだまま。
原発事故がなかったら。
そもそも原発自体がなかったら。
たらればの話をしても仕方がない。
でも、これからの展望を見いだせないここ、福島でおもうのはそればかり。
正直、まだ辛いです。きついです。悲しいし、怒りもまだまだある。
でも、怒りも悲しみも心に秘めたままじっと耐えて暮らしている人がほとんどです、私の周りは。
明るくふるまっていても、奥底には皆傷を抱えたままです。不安も抱えたままです。
将来どうやっていけばいいのだろう、恐怖もまだまだあります。
1年たっても堂々巡り。
あまり見ないようにしていた震災1年報道の番組。それでも気になって、横目で見やった放送内容からは福島も、宮城も、岩手の人も、立場や被災状況は違うけど、まだみんな復興へのスタートラインも見えていないのだと知った。
次の1年は、東北のみんなが少しは良くなったねと言えるようになっているんだろうか。